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奥歯に黒い点があるのは初期虫歯?症状や治療法について解説

歯に穴が開く一歩手前の状態を「初期虫歯」と言います。この状態であれば、歯を削らなくても治る可能性があることをご存じですか?
「奥歯に黒い点ができたけど穴は開いていない」
「歯が白く濁って歯磨きしても落ちない」
このような状態は初期虫歯かもしれません。そこで今回は初期虫歯の特徴や症状、治療法などについて解説します。予防法にも触れていくので、ぜひ参考にしてください。

初期虫歯の特徴・症状

そもそも虫歯とは、歯垢の中に存在する虫歯菌が出す酸によって、歯が溶けてしまう病気のことです。初期虫歯は歯に穴が開く直前の状態を指します。健康な歯と見分けるのが難しいですが、以下の特徴や症状が現れることがあります。

痛みがない

虫歯が進行すると歯に穴が開き、神経にまで及ぶと痛みやしみるなどの症状が出るため、気づきやすいです。ところが、初期虫歯は痛みやしみるといった症状がありません。自覚症状がないため見逃しやすくなります。

歯が白く濁る

虫歯菌が出す酸によって歯の表面のエナメル質が溶かされると、白く濁って見えることがあります。この状態を「脱灰(だっかい)」や「ホワイトスポット」と呼びます。特に歯垢が溜まりやすい歯と歯の間や、歯と歯ぐきの境目は起こりやすい箇所です。

歯の溝が黒くなる

歯の溝は、食べかすや歯垢が溜まりやすいため虫歯のリスクが高い箇所です。初期虫歯になると、歯の溝に黒い点や線が現れることがあります。

歯が茶色く変色する

歯が茶色く変色している場合も初期虫歯が疑われます。特に、詰め物や被せ物の境目は変色しやすいです。しかし、必ずしも歯の変色が虫歯というわけではありません。色の濃い飲食物の摂取で着色していることもあるため、変色に気づいたら歯科医師の診察を受けることをおすすめします。

歯の表面がザラザラする

虫歯菌が出す酸によってエナメル質が溶けるため、歯の表面が滑らかでなくなり、ザラザラとした感触が生じることがあります。

初期虫歯を見つけるポイント

初期虫歯は自分で見つけるのは難しいです。しかし、以下の5つのポイントを参考にすることで初期虫歯を見つけられる可能性があります。明るい場所で鏡を見ながら歯をよく観察してみましょう。

歯に白い斑点がある

歯磨きで汚れを落とした後、水分を拭き取り、歯の表面に白い斑点がないか、歯ぐきの境目が白く濁っていないかを注意深く観察してみましょう。白い斑点がある場合は、初期虫歯の可能性があります。

歯に光沢がない

健康な歯の表面は光沢がありますが、歯のエナメル質が溶け始めるとその光沢が失われます。

詰め物や被せ物の境目が変色している

自分の歯と詰め物や被せ物の境目は、歯垢が溜まりやすく虫歯になりやすい箇所です。詰め物の周囲が黒くなっていたり変色したりしている場合は、初期虫歯の可能性があります。

奥歯の溝が黒くなっている

奥歯の溝が黒くなっている場合は、初期虫歯が進行している可能性があります。特に永久歯が生える過程にいる子どもは、歯の溝に食べかすや歯垢がたまりやすいため注意が必要です。

フロスが引っかかる

フロスを使用する際、特定の場所でフロスが引っかかる、または切れることが繰り返し発生する場合、その部分に虫歯がある可能性が高いです。

初期虫歯の治療方法

初期虫歯は歯に穴が開いていないため、削って詰める治療は不要です。代わりにクリーニングやフッ素塗布を行い、経過観察します。中でもフッ素塗布は、細菌が出す酸によって失われたエナメル質のミネラルを取り戻す作用(再石灰化)があり、初期虫歯が改善される可能性があります。そのほかにも、エナメル質を強化し、虫歯菌の活動を抑制する効果があるため、虫歯の進行を抑えることも可能です。
また、虫歯は歯垢が溜まることによって引き起こされるため、正しいブラッシングを身につけることが重要になります。歯科医師または歯科衛生士からの指導により、正しいセルフケア方法やフロス・歯間ブラシの使用方法、普段のケアでは見落としがちなポイントを知ることが可能です。
かみ合わせの面や奥歯の溝が黒く変色している場合は、「シーラント」と呼ばれる樹脂を歯の溝に埋めることがあります。これにより、食べ物の詰まりを防ぎ、虫歯菌の繁殖を防ぎます。特に、新しく生えた永久歯や歯の溝が深い方に効果的です。
このように初期虫歯の治療は予防的なアプローチが中心に行われます。

早期発見の重要性と予防法

虫歯は自然に治ることはなく、放置すると内部に進行し神経にまで影響を及ぼします。ケースによっては抜歯が必要になるため、虫歯にならないための予防が大切です。
虫歯予防は正しいブラッシングが基本。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスを使用して歯と歯の間のケアも忘れずに行いましょう。
また、食生活に注意することも大切です。飲食物に含まれる砂糖は虫歯菌の栄養源となるため、摂取しすぎると虫歯のリスクが高まります。さらに、食べ物がお口の中に長い間とどまることで、虫歯菌に餌を与え続けている状態に。食事の時間を決めたり、間食の回数を減らしたりすることで虫歯のリスクを軽減できます。
3か月に1回はクリーニングやフッ素塗布、歯磨き指導など予防処置を受けることも重要です。初期の段階で虫歯を発見することが可能で、適切に対処することにより治療の痛みや費用、時間を大幅に軽減できます。歯科医院は症状がなくても受診できます。虫歯ができた箇所によっては進行しやすいこともあるため、早い段階から見逃さないようにしましょう。

まとめ

虫歯は虫歯菌によって引き起こされ、初期段階では自覚症状がありません。そのため、歯の白い斑点や溝の変色などに注意しましょう。基本的な予防方法は正しく歯磨きを行い、食事の摂取方法を工夫することです。また、2~3か月ごとに定期検診を受けることで、虫歯のリスクを軽減できます。歯科医院はクリーニングだけでも受診できるので、気軽に足を運んでみましょう。

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