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噛み合わせがズレたら

■はじめに

歯並びが良くても噛み合わせがズレることがあり、それが原因で全身にさまざまな不調を引き起こすことがあります。

そこで今回は、噛み合わせがズレる原因や治療法、今からできる予防法についても解説します。お口の違和感や気になる症状にお悩みの場合は、ぜひご覧ください。

 

■なぜ噛み合わせがずれてしまうのか?

▲歯並びが悪い

歯は上下左右対称になるように歯が生えています。しかし、歯並びが悪いことにより、噛み合わない部分や強く当たる部分が生じてしまうのです。

遺伝も歯並びが悪くなる原因の一つですが、軟らかい食べ物やインスタント食品を好む食生活が中心になり噛む回数が減った結果、顎が成長できずに永久歯が並びきれない人が増えていると考えられています。

 

▲歯が抜けた後もそのままにしている

歯が抜けた場所をそのままにしていると、歯が無いために噛み合うはずの反対の歯が伸びてしまったり、両側の歯が隙間のある方向に倒れ込んでしまったりする恐れがあります。その結果、噛み合わせもズレやすくなるため、歯が抜けたときはできるだけ早く治療することが大切です。

 

▲日常に潜む悪い癖

就寝中の歯ぎしりや食いしばり、うつ伏せや頬杖をつくなど、歯や顎に過度の負担がかかる悪い癖を口腔習癖といいます。癖は本人の無意識のうちに出ていることが多く、噛み合わせのズレを防ぐには、ご自身の癖を理解して改善するように努めましょう。

 

なお、上下の歯が無意識のうちに接触することで不調をきたす症状は、TCH — Tooth Contacting Habit(「上下歯列接触癖)と呼ばれます。TCHは本人も気づかないような弱い力が継続してかかります。

 

・作業性TCH:パソコン作業、精密な作業、家事、車の運転など

・ストレス性TCH:受験勉強、仕事上の人間関係など

・代謝性TCH:糖尿病(血糖調節不良に伴う自律神経の興奮から起こる筋緊張、痙攣)など

 

■噛み合わせのズレが引き起こす全身への悪影響とは

噛み合わせのズレにより歯並びが悪くなると磨き残しが増え、虫歯や歯周病になりやすくなります。また、歯が粘膜に触れて傷つきやすく、唇や頬の内側に口内炎ができやすくなる可能性があります。

さらに噛むたびに顎や筋肉に負担がかかり、「口を開けにくい」「こめかみあたりからカクカクと音が鳴る」など、顎関節症を引き起こす恐れもあるのです。

他にも、噛みにくさによる消化不良や顎の変形によるお顔の歪み、連動する筋肉や骨格のバランスを崩して頭痛や肩こり、腰痛などを引き起こす原因になります。

このように噛み合わせがズレるだけで、全身のさまざまな不調につながりますので、お口の違和感は放置しないことが肝心です。

 

■噛み合わせを正しくする治療法について

▲マウスピースによる治療

噛み合わせのズレを調整する治療法として、マウスピースを装着する「スプリント療法」があります。主に就寝中に装着していただき、噛み合わせのズレの改善と本来の動きをサポートする役割があります。

特に歯ぎしりや食いしばりが強い方の治療としておすすめです。

 

▲補綴治療

歯が抜けていたり、被せ物や詰め物に不良があったりすると、噛み合わせのバランスが乱れているときがあります。歯が抜けている場合は、入れ歯やブリッジ、インプラントなどで歯の機能を改善します。

また、被せ物や詰め物の不良が原因のときは、歯の形や噛み合わせのバランスを考えて、補綴物を作り直しが可能です。

■噛み合わせのズレを防ぐためにできること

▲歯科クリニックでの定期的なメインテナンス

噛み合わせのズレを防ぐには、お口の変化をそのままにせず、できるだけ早く検査と治療に取り組むことが大切です。虫歯や歯周病、補綴物の不良、歯が抜けたまま放置することなどをしないように、歯科クリニックで定期的なメインテナンスを受けましょう。

▲頬杖やうつぶせ寝をしない

顎の骨や歯並びに過度の負担がかかる生活習慣がある場合には、意識して改善するようにしましょう。習慣化すると治療を行っても、ご自身の無意識のうちに癖を繰り返してしまい、改善しにくい要因にもなる恐れがあります。

 

▲お顔周りの筋肉をほぐす

顎関節症が原因でお顔周りの筋肉が緊張し、口の開けにくさや動かしにくさを感じる原因になるため、頬を優しくさすって筋肉をほぐしてあげましょう。血流が良くなりコリがほぐれると、痛みの緩和につながります。

■おわりに

噛み合わせのズレる理由にはさまざまな原因があり、それぞれに合った改善方法や治療法があります。当クリニックでは検査を充実させ、一人ひとりの患者様に適切な治療の提供を常に大切にしております。

気になる症状やご不明点がある方は、できるだけ早く当クリニックにご相談ください。

 

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